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第3回研究会
『自由貿易体制と日本』
​講師:齋藤 健氏

  2022年5月25日(水)、21世紀に入り、二国間、そしてTPPを初めてとした多国間での自由貿易体制が構築されつつある状況を踏まえ、『自由貿易体制と日本』と題し、第3回研究会を実施しました。

​ 講師には、経済産業省から国会議員、そして農林水産大臣を務められたを齋藤健衆議院議員をお招きし、4つのテーマ(日米交渉の経緯、自由貿易と保護貿易のバランス、政治家を志した経緯、総理像・リーダーシップ論)についてお話を伺い、会員からの質疑応答にもお答えを頂きました。

サマリー・感想以下 編集:近藤雅治
  
自由貿易と保護貿易 日本の農業政策はどうあるべきなのか?

 様々なテーマについてご講演いただいたが、特に印象に残ったのは、農業政策についてである。

 現状、少子高齢化に伴う農業人口減少の影響で、耕作放棄地が増加している。また、土地集約的産業である農業は、国土の狭い日本では不利な産業であり、生産性の低い日本の農産物は、価格競争力が弱い。そこに、TPPやRCEPの影響で、外国産の安い農産物が国内市場に出回ることになる。鉄の三角同盟(農林水産省・農林族・JA)は、規制をかけ、国内農業者を保護している。

 しかし、「価格競争力が弱いから守らなければならない」という保護政策は、いわば赤字部分を保護するようなものである。


今後の農業政策はどうあるべきなのか。

 齋藤先生は、民間企業が参入できるよう規制緩和し、スケールメリットやAI技術を活かして、生産性を高める必要があると仰っていた。また、日本の高級ブランドは海外で人気であり、相手国の関税も引き下げられることから、海外市場をもっと獲得すべきとも仰っていた。

我々が発表した内容についても講評をいただいたが、自由貿易と保護貿易のバランスはどうあるべきなのか、今後も勉強していきたいと思う。

​以上

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